税金を払わずに生きてゆく逃税術を読んで

税金を払わずに生きてゆく逃税術

元国税調査官の大村大次郎氏の著書で引き込まれる本の題名です。日本の財政がこんなに悪くなっているのは社会保障の増大ではなく、90年代に濫発した公共事業が原因です。こんな事実を知ってもこの国に税金をまともに納めますか?納めても国のためにも自分のためにもならない状況です。ただ、本書は脱税を勧めているわけではありません。

日本の少子化について

今の日本は少子高齢化で国力が減り、ますます貧乏になっています。不況は続いているとはいえ、日本は世界第3位の経済大国です。ではなぜ日本人はお金を稼いでいるのに生活は苦しいままなのでしょうか?ほとんどの日本人は夫婦2人で働いて子供1〜2人を育てるのが精一杯です。夫一人では子供一人がやっとです。子供をあずける保育施設もない国などほとんど存在しないようです。世界のほとんどの国では夫婦どちらかが働けば、子供1〜2人は育てられます。こんなひどい日本は社会システムが壊れており、政治が機能していないからです。少子高齢化問題も政府の無策が要因です。日本では44年前から人口が減少することは分かっていました。この間政府は非正規社員雇用を増やす政策を出しており、非正規社員が増加しました。日本の男性既婚率は正社員で40%、非正規は10%となります。今働く3人に一人が非正規雇用です。その中に男性は500万人おり、10年前より200万人増加しております。これは結婚できない男性が10年間で200万人増加したことになります。
先進国の中でこれだけ非正規雇用が多い国はありません。フランス、ドイツは20%、アメリカでも27%です。それに対し日本は35%を超えてきております。

日本の財政の悪化

なぜ日本は1,000兆円近くの財政赤字を抱えているのでしょうか?社会保障費は30兆円ほどで10年前の20兆円からするとそんなに増加しておりません。赤字の要因は1900年代に630兆円ものお金を公共事業に費やしました。そしてこれがそのまま財政赤字となっております。そのために国民は社会保障費を支出することができず、高い社会保険料を払わされています。この時に少子高齢化のために費やしていたならここまでひどい日本ではなかった可能性があります。こんな事実を知り、税金を払えますか?

サラリーマンの税は江戸時代の農民より過酷

日本は勤労人口の9割が会社に雇われています。サラリーマンは税金が自動的に徴収され、逃れられないと状況です。課税の世界ではサラリーマンは10割、事業者は5割、農家は3割と言われています。サラリーマンの税金は所得税、住民税合わせて20〜30%、社会保険料が約30%です。つまり今のサラリーマンは給料の50%以上もとられており、これは江戸時代の年貢と同等かそれ以上です。これでは私たちは豊かになれません。

税からの逃れ方

著書は他の著書にもありますようにサラリーマン副業や会社内独立を推奨しております。ただ、自分にはハードルが高いと感じました。それよりも働いている期間に資産をつくり、物価の安いタイやインドネシアに行き、生活するというスタイルも推奨していました。

所感

とにかく今の日本の現状がなぜ悪くなったのかを十分に理解できます。政治が少しでも日本を良くする形になればと感じますし、自分にできることを模索していきたいと思います。

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