嫌われる勇気

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嫌われる勇気を読んで

2013年に出版されて200万部以上販売されたベストセラー本。本書は自己啓発の父と言われたアルフレッド・アドラーが著者である。
この本が最も私たち読者に伝えたいことは『我々の悩みは全て人間関係』、『承認欲求を捨てないといけない』である。
自分のように会社で劣等感を持って生きている人間にとってはオススメの本であった。

特に衝撃的な3つのポイント

原因の否定、全ては目的論

人の行動には原因ではなくて、目的である。
例えば、ある会社で上司に部下が怒られている光景をみると、人は部下にミス(原因)があるから上司が怒っていると考える。アドラーはそうではなくて上司に目的があるから怒っていると結論づける。
目的は部下が自分に歯向かわないようにし、上下関係があることを見せつけたいことである。衝撃的な内容であるが、冷静に考えてみるとすごい剣幕で怒る人と冷静に注意する人とに分かれるのはどこの会社でも見られる光景である。そのミスはどちらも同じ。自分にも当てはまるように思える。アドラーがここで言いたいことは『原因とか暗い過去に縛られるな!』である。例えば一人っ子で幼少から暗いので、自分はコミュニケーションが苦手と考えている人はまさに過去に縛られている事例。多くの成功者が今を生きろと言っているのは原因論ではなく、目的論で生きろということ

課題の分離

自分がコントロールできることは注力し、コントロールできないことは何も考えるな。
例えば馬を水辺に連れていくことはできるが、水を飲ませることは出来ない事例がある。これは馬を水辺に連れていくことは自分の課題だが、馬がゴクゴクと水を飲むかは他人の課題であり、分離せよ。
会社の営業でも自分はこんなに頑張っているのに上司が全く評価してくれないことで悩む人が多い。これは課題の分離が全く出来ていない。自分の課題は営業で実績を残すことである。自分を評価するかは上司の課題となる。よって自分が努力するのは営業成績を上げることや上司に気に入られることである。ここで上司にこうなって欲しいなど幻想を抱かないようにしないといけない。ここでは承認されたい欲求があるがこれは捨てないとダメ。誰かに認められたい、褒めてもらいたいことを理由に仕事をすることは自分の課題ではないので、アドラーは絶対やめるべきと提唱している。

タテの関係を作るな

どんな関係でも上下関係を作るな。全ての人が対等な関係なんだということを強調。この関係を作るのにアドラーは『人を褒めるな』と言っている。驚きの案であるが、人を褒めることで上下関係が生まれてしまう。褒める側と褒められる側に分かれることで上下関係が発生し、その後、承認欲求も発生してしまう。褒めて伸ばすという本もあったが、アドラーから言わせれば承認欲求の奴隷の量産を行う行為と言及している。会社の経営者視点では効率が良いが、アドラーは褒めるのではなく、ありがとうと感謝することを推奨している。理由としては感謝は上下関係は生み出さないからである。

所感

アドラーの考えは今までの自分の人生を否定する部分もあるくらい衝撃的であった。全てを実践することは難しいが、他人の課題で悩まないことと感謝するという2点を組み入れて人生がハッピーになるための考え方の技術としていきたい。

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